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平均的な年間休日は120日!休みが極端に少ない場合に考えられる危険性とは

会社や業種によって年間の休日数は大きく異なります。このコラムでは平均的な年間休日の数と、業種による違いなどを丁寧に解説していきます。
休日の多さは休養を取るだけでなく、人生の豊かさにもつながる大事な要素です!これから就職や転職を考える際の参考にしていただければと思います。

1:「完全週休二日制」かつカレンダー通りの会社は年間休日が120日

そもそも「年間休日」というのは、会社が労働者に定めた1年間に休んで良い日数のことです。年次有給休暇や会社ごとに定める特別休暇、リフレッシュ休暇などはこれには含んでいません。

一般的な週休二日制を導入している会社で、基本的にカレンダーに添って祭日を取っていれば、年間の休日は120日程度に設定されていることが普通です。1年間は365日ですから、上記のペースで休めていれば、おおむね3日に1日くらいの休みが得られるということになります。これなら長時間残業や休日出勤が無ければワークライフバランスを適度に維持でき、心身共に健康的に働ける環境なのではないかと思います。

業種によって実際の出勤曜日などは異なりますが、おおむね120日の休日を確保している会社なら、週休二日制に加えて、ゴールデンウィーク、お盆、年末年始は休みである場合が多いでしょう。

2:法定労働時間をフルに働くと、年間休日は105日

「労働基準法」によって「法定休日」という会社側が労働者に必ず与えなければいけない休日日数が決まっています。これは週に1日、あるいは4週で4日と定められています。

法的には1年間に何日という取り決めはありませんが、「法定労働時間」で「1日8時間、1周40時間」という数値から計算すると、最低限の年間休日は105日ということになります。もしこれが守られていないようであれば、労働基準監督署などに相談してみた方が良いかもしれません。

休日をどのように取るかは業界の慣例や商習慣などで決められている場合もありますので、次の項目では業種による休日数の違いに着目してみましょう。

3:業種によって休日の数が変わる?休日が多い業種とそうでない業種とは

業種によって出勤日数が多いか少ないかが別れる場合もあります。

比較的年間休日が多い業種は製造業です。この業種は年間休日が130日を超えるケースも少なくありません。特に自動車やコンピューターメーカーなどの、流通母体が少ない商品を扱っているところはその傾向があります。これはそれらの商品の製造量が事前にコントロールされているためです。計画的に製造ラインを停止してしまえば休日に出なければいけない、ということは起こり得ません。

しかし、製造物品に不良品が多発するなどのトラブルが生じた場合は残業でカバーしたりする可能性があります。また景気の動向で製造量を増やす方向に変更した、という場合は休日出勤が発生することもあるでしょう。さらにこれらのメーカーでも製造ラインや設備の保全を担当している場合、機器が停止している休日や大型連休に出社して大規模な整備を行うということもありますから要注意です。

同じ製造業でも食品、日用品などを作っているメーカーでは、上記の例は当てはまらず一般的な休日数を採用しているところが多いようです。もちろんこれらのメーカーも「製造計画」持っているのは自動車やコンピューターメーカーと同じなのですが、衣服などは天候や流行にも左右されますから、もともと流動性を持った製造計画が組まれる習慣がある業種であるとも言えます。

とはいえ製造業は以前に横行していたブラックな状態から、比較的脱却できていると言えます。これらのメーカーが極端な出勤日数、超過残業から比較的早く改善したのは、製造ラインや機械を扱う中で、過労などがあると大けがや死亡事故につながるリスクがある、ということが大きな要因だと考えられます。

事務職などでも過労死は起こり得ますが、その因果関係が不明瞭なので危険が放置されがちです。ところが製造ラインに従事していたりすると、過労でふらついただけでも機械に挟まれて死亡事故が発生、という可能性があります。そうなると工場が操業停止に陥ったり、行政の査察が入るなどの企業側のリスクが明確なため、「無事故・無災害」などが叫ばれるようになり、比較的一定量の休みを確保させる習慣ができて行ったのです。

一方年間休日が少ないのは、外食・小売り・サービス業などです。これらは一般の人が食事や買い物、旅行をする休日や大型連休には接客で忙しく、それ以外の時間も商品陳列や事務処理、仕入れなどの業務もあるため休みが確保しにくいようです。平均的に客単価が低い業種などでは一定の利益を確保するために時間でカバーする、という考え方もどうしても起こりがちです。またこの業界は給料も低く設定されていることが多く、やりがいを見出したとしても比較的過酷な環境と言えるかもしれません。

4:休日が少ないことによるデメリットとは

120日と105日、その15日の差は、一見それほど大きな違いには思えないという方もおられるかもしれません。しかし、実際に働いている人にとっては大きな差があると思います。平均的に見れば毎月1日から2日休みが少ないことになりますし、仮にまとめて考えれば1週間の休みが2度取れるのが15日の差、という考え方もできます。

ここでは「年間休日」だけに着目した話をしていますが、実際には休日出勤や残業がある会社も多いでしょうからこの差はさらに激しいものかもしれません。平均的に休日数が少ない会社の方が先見性、先進性が低い傾向があり、残業時間や休日出勤も多いことが考えられます。ここからは休日が少ないことのデメリットを具体的に上げましょう。

4ー1:心と体が休まらない

言うまでもないことですが、休日が少ないほど心身の疲労は解消しにくくなります。例えば2日休みがあれば、1日目はゆっくりと体の疲労を取り、2日目はアクティブに行動して心もリフレッシュ、ということが可能ですが、1日しか休みがないと、ある程度ゆったり過ごしても、「明日にはまた仕事か」、と思うことでストレスから解放される時間を確保できません。

また休養やリフレッシュではなく用事を済ますことに1日を費やしてしまったら、「休んだ」という認識が無いまま、また1週間働くということもあり得ます。

4−2プライベートが充実しない

休日が少ないということは家族や友人との予定も合わせにくく、趣味に興じたりイベントに参加したりする回数も限られますから、どうしても生活の潤いが減っていきがちです。また、まとまった休みが取れないと旅行などの計画も立てにくく、出かけても近場で一泊、というのが限界という人もいるでしょう。これでは海外旅行などはなかなか計画も立てられませんから、生き方や考え方の幅が狭くなる場合もあるかもしれません。

5:まとめ

いかがでしたか?年間休日数の把握の重要性や、業種による休日数の違いが存在することをご理解いただけたことと思います。

今いる会社の「年間休日数」が「普通」なのか考えてみて、一般より少ないと思った方は転職を考えても良いかもしれません。もちろん今いる職場で頑張っていき、地位を高めて人生を充実させる手もありますが、そもそも業種としての傾向がある場合、個人の力ではどうにもならないこともあります。

また業種を変えなくても、今いる職場の休日が少ないだけであれば、今のスキルを持ったまま休日数アップを求める同業種内での転職という可能性もあります。この機会に同業他社の休日数を調べてみてはいかがでしょうか。休日も増えて給料もアップ、という可能性もありますから、情報収集だけでもやってみることに損はありません!

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株式会社ニコイチ代表

【記事監修】電話代行専門の便利屋で創業17年目を迎える会社社長です。心理カウンセラー資格所持。「退職代行」「謝罪代行」など業務に関わるテーマで、日々情報発信します。
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